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問題なのは「劣等感」ではない。

劣等感という言葉をよく耳にします。
劣等感を克服する方法を先日お話しましたが、
実は、問題となるのは「劣等感」だけではありません。

劣等性」と「劣等感」と「劣等コンプレックス」の3つが存在します。
まず、これらをわかりやすく説明します。

劣等性とは・・・
背が低い、走るのが遅い、太っているなどの実際に事実として劣っている性質のことをいいます。


劣等感とは・・・
主観的に『自分は劣っている』と本人が思うことです。
実際に、事実として劣等性があったとしても、それを本人が主観的に劣っていると考えなければ、劣等感にはなりません。劣っていると考えるなら、劣等感があるということです。
つまり、劣等感は主観的なものであり、誰がどう見てもスタイルがいいのに、本人が「自分は太っている」と思えば、それは十分に劣等感になるというわけです。

劣等コンプレックスとは・・・
本人が劣等感を言い訳に、人生の問題から逃げ出すことです。
劣等感を持っていても、それをバネに頑張る人は劣等コンプレックスは持っていない。

『親が厳しすぎたから、道を外した。』
『家が貧しかったから、勉強ができずいい仕事につけなかった。』
こんな風に、自分の問題を誰かのせいにし、努力をせずに、問題から逃げることを劣等コンプレックスといいます。


人は、劣等感を言い訳に逃げることもできれば、それに立ち向かい、人並み以上の偉業を成し遂げることもできます。

有名な作曲家であるベートーベンは、耳が聞こえませんでした。
二宮金次郎は、ろうそくの灯で勉強していた時「農民が学問をしてどうなる、そんなもののために灯を使うな」と叱られ、自分で菜種を育て、その油で勉強をしました。
身体的や環境による障害があったにも関わらず、偉業を成し遂げた人はたくさんいます。

人と比べて劣った部分があれば、確かにマイナススタートかもしれません。
しかし、それだけではできない理由にはならないのです。
それらをバネにして、偉業を成すことは十分に可能であると、先人が証明してくれています。
むしろ、劣等感があったからこそ、偉業が成し遂げられたと言っても過言ではありません。

「家が貧しいから・・・」「背が人より低いから・・・」
遺伝や育った環境を言い訳にはしていませんか?
いま、できていない本当の理由は、それらを言い訳に努力から逃げていることにあるのであって、決して遺伝や環境ではないのです。

劣等感を持つことは不健全ではありません。
劣等コンプレックスなのです。

あなたが持っているのは劣等感、劣等コンプレックス、どちらですか?