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なぜ「好き嫌い」があるのか?

ある調査によると「嫌いな人がいるか?」という質問に、73%の人が「いる」と答えました。
初めて会ったとき「この人、好き」「この人、嫌い」「この人、ちょっと苦手」と瞬時に感じてしまうことはありませんか?
なぜ、私たちはすぐに、このような判断をしてしまうのでしょうか。
 
私たちが好き嫌いを判断するのは、そもそも命を守るための脳の機能にあります。
例えば、命を危険に晒す生き物に出会ったら、脳が瞬時に「逃げろ」と「不快」の信号を出して危険を知らせます。これと同じ。
脳が瞬時に、過去の記憶に基づいて「快・不快」を決定しているのです。

初対面の相手でも、脳が過去のデータを引き出して「昔よく怒鳴られた上司に似ている」と判断すれば「この人は嫌いだ」という感情が生まれます。
反対に「以前、優しくしてくれた人に似ている」と判断すれば「この人が好きだ」という感情が生まれるのです。

その判断にかかる時間は、なんと0.02秒。ほとんど条件反射的に「好き or 嫌い」を判定しています。ものすごい速さw
ただし、世の中、嫌いだからと言ってにげてばかりもいられませんよね。

 

脳が勝手に判断したとはいえ、私たちはその嫌いなな人と付き合っていかなくてはなりません。
嫌いと判断した結果を変えることなんてできるのか?
結果からお伝えすると、脳の仕組みで決められた「不快」を「快」に変えることは可能です。

 

人間は、好意に対して好意を返します。
そして、悪意に対しては悪意を返すのです。
つまり、あなたが英手を「嫌い」と思えば思うほど、相手もあなたに対する態度をより冷たく、厳しいものにしていき、あなたは、さらに相手を嫌いになります。嫌いの連鎖ですね。

 

相手を嫌っている状態は「相手を嫌う理由を集めてしまう」状態。
まずは、その事実、自分の状況に自分が気づく必要があります。
「人間には良い面と悪い面がある」
あなたは嫌いな人の【良い部分】を挙げられますか?

 

これまでの偏見に満ちた見方ではなく、改めて相手の【良い部分】と【悪い部分】を
明確に見つめ直してみましょう。
心理学ではこれを「リフレーミング」と呼びます。


良く「色眼鏡で物を見る」なんて表現がありますが、まさに「嫌いな色のついた眼鏡」を「透明な眼鏡」に掛け替えるようなイメージ。

 

相手の良い所を見つける事で、これまでの「嫌いな人」というイメージを自分の中で少しずつ変えていくことができるはずです。
相手の良い所をあなたが見つけられなければ、相手を好きになる事は出来ません。

◎嫌いな人を見る時の先入観に気付く
◎人間には必ず良い部分がある
◎嫌いな人の「イメージを変える」事が相手を好きになる一歩

人間は「自分は間違っている」と思いたくない生き物です。一度嫌った相手の「良い所」を素直に受け入れない心理が働くのです。
まずは、その事実に気付き、自分の見方を変える事から始めてみましょう。
冷静に、第三者目線で。

 

 

 

私は以前「大っ嫌いな上司を好きになる」という荒療治を実践したことがあります。
相手はかつての上司で、どうしてもそりが合わず、その人のもとで働いている頃は毎日が苦痛でした。結果、退職したのですがw
私たちは、こういった嫌な記憶を引きずったままだと、扁桃核が刺激されるたびに、不快な感情にとらわれ続けることになります。
そこで私は、思い切ってその上司に「昔の自分があなたに取った態度を謝りたい」と伝えました。すると相手から「頑張ってるみたいだね」という言葉をもらいランチへいくまでに。とても晴れ晴れした気持ちになりました。
このように「不快」に立ち向かうことは、強烈な「快」を生み出す最も効果的な方法です。
自分の負の感情をうまくコントロールする手段でもあることを知っておくとよいでしょう。